2015年12月27日日曜日

心房細動発作時の頓服薬の飲み方

心房細動の発作頻度は人により様々です。少ない人は、1年に1回、多い人は、ほぼ連日。発作頻度により、治療方針も変わってきます。1年に1回、数分から数時間の発作しかないのに、合併症が起きる可能性のあるアブレーション治療を受けるか?ほとんどの人は「No!」です。

こういう発作頻度が少なく、発作時間も比較的短い人に対する心房細動の治療のひとつとして、「pill in the pocket」というのがあります。直訳すると、「丸薬をポケットに」です。つまり、発作が起きたときだけ、その発作を抑える薬を内服(頓服)する方法です。

この頓服療法では、薬物血中濃度を一気に有効濃度まで高めないと、発作は止まりません。なので、これらの薬の1回内服量の2〜3倍の量を一度に内服するのです。そうすると、1時間程度で薬物血中濃度が高まり、心房細動発作が停止します。

しかし、この方法にもその内限界が来ます。次第に薬の効き目が悪くなってくるのです。原因は、薬に対する耐性がついてくるのではなく、心房細動起源の暴れやすさが次第に増し、薬では手がつけられない様になってくるためです。

頓服に使用される、代表的な抗不整脈薬を示します。ピルジカイニドは主に腎臓から排出されるので、腎臓の機能が悪い人は内服不可です。




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